近年、「二重窓(内窓)DIY専用キット」がいろいろ発売されてます。 ★光モール社 『パネルフレーム』 ★アクリサンデー社 『エコな簡易内窓フレーム+レールセット』 ↑こういった「フレーム付きの専用材料」を使うと、見た目がだいぶ改善されるので、これから二重窓を作るという方にはおすすめです。 私も、「2008年に旧来の作り方で作った二重窓」を、2014年に「光モール社パネルフレーム」を用いて作り直し(手直し)しました。 ただ、値段はやや高くつく+フレームがある分ちょっと手間もかかるので、なるべく安く簡単に済ませたい方は旧来の作り方でもいいと思います。 |
※二重窓のサイズの算出方法等、基本的な説明はこちら↓が参考になります。 ★アクリサンデー株式会社:アクリ板でつくる簡単二重窓で困った結露とヒエヒエ退治! |
用意するもの (詳しい画像は下のほうにあります) |
(1) ツインカーボ(縦1820×横910mm / 厚み4.5mm / 1枚¥2,980) ポリカーボネート製の中空構造透明板です。 ホームセンターで売っています。 私はホームセンター・ユニディで購入しました。 販売元の説明はこちら→ (株)アクリサンデー/ツインカーボ ※ホームセンターの廉価版ポリカーボネート板はもっと安いです (1枚¥1,980など) (2) ガラス戸上下レール(長さ1m / レール溝部分の幅5mm / 1本¥130〜230) 上レールと下レールで微妙に作りが違います。 プラスチック製で上レールは1本¥230、下レールは1本¥130 レールの溝部分の幅が5mmのものを使用します。 私はホームセンター・島忠で購入しました。 (3) コの字レール(長さ1m / 1本¥105) 左右の壁面に貼ります。(左右の隙間風対策です) 幅は12mm〜15mmくらいがちょうどいいです。 ガラス戸下レールを左右の壁面に貼ってもいいと思います。 (4) 両面テープ(強粘着で剥がした時に跡が残らないタイプのもの ¥500) これでガラス戸上下レール・コの字レールを固定します。 (5) アルミテープ(台所流し用 ¥210) ツインカーボの上下の切り口に貼ります。 (切り口をそのままにしておくと中にゴミが入るため) その他、加工用道具: ・カッター(オルファ製カッターがお奨めです。数百円で買えます。替え刃も忘れずに) ・カッターマット ・鉄定規(プラスチックの定規だとカッターを使う際、定規のほうが削れてしまうため) ・金ノコ ・紙やすり ・ガムテープ など |
↓これがツインカーボです 両面耐候・両面UV加工で紫外線をカット、ガラスの200倍の強度でまず割れることはないそうです。 タテに線の入っている独特の見た目ですが、完全に透明の「アクリル板」はツインカーボの倍以上の高価格・たわむ・重いので、ツインカーボのほうがいいと思います。 ツインカーボはアクリル板に比べてずっと軽く、保温性能に優れていて頑丈です。 保護用の透明シートが全面(表面・裏面)に貼ってあります。 ↓ツインカーボの断面はこんな感じ(中は空洞で、頑丈なのにとても軽いです) 似たようなもので、もっと安価なプラダン(プラスチックダンボール、500円くらい)がありますが、プラダンは劣化が早いので避けたほうがいいかもしれません。 ■ツインカーボをカットする際の注意点■ あらかじめサイズを算出して、ホームセンターの大型機械丸ノコでカットしてもらったほうがまっすぐキレイな切り口になっていいです。楽だし仕上がりがとてもきれいです。 (ホームセンターなら購入時に頼めば、一辺につき数十円という格安価格で切ってくれます) 自分でカッターを使って、ビシッとまっすぐ美しく垂直に切るのはかなりむずかしい! ツインカーボは断面が独特なので、機械でシュパッと一気に切ったのと、人がカッターで切ったのとでは仕上がりにかなり差が出ます。 ホームセンターの大型機械丸ノコで切ると、中空部分に細かい削りカスが入ってしまいますが、これは掃除機でかんたんに吸い出せます。 ツインカーボはカッターで切れますが、実際カットしてみるとかなり硬いです。扱いにくい。 私は30cmの鉄定規しか持っていないので、それでちまちま切りましたがやりにくかった。自分でカッターで切る場合、用意できるなら1mの鉄定規を買ったほうがいいと思います。 ちなみに、私はまずホームセンターでタテ120cmくらいのところで一旦カットして貰いました。(元はタテ182cm) (車で行かなかったので持ち運ぶために切って貰った…) その後、窓のサイズ(タテ107cm)に合わせて一辺を自分でカットしたのですが、ホームセンターで切ってもらったほうが断然キレイです。 自分でカッターでカットするなら、一度で一気に切ってしまおうとせずに、刃がまっすぐ直角に入るよう角度に注意して何度も何度もなぞるように切り込みを入れるような感じで切るといいです。 力を入れ過ぎずに、軽目に何度も何度も同じ調子で、スーッ、スーッと切れ目を入れていきます。これを地道に繰り返しているとそのうちツインカーボが最後まで(下まで)切れます。 力をこめてやると切り口が歪みやすくなる上に、カッターの刃先がツインカーボに食いこんで動きにくくなるので、力を入れ過ぎないように。 鉄定規がずれないように、ガムテープで固定するとやりやすいです。 カッターの刃はこまめに折ったほうが切れ味がいい。 ホームセンターでカットしてもらう場合は、事前にまずガラス戸上下レールを実際に設置して、定規かメジャーで必要な実寸をきっちり測るといいです。 測りまちがえのないように注意! カットしたサイズが大きかった場合は後からカッターで調節できますが、小さかった場合はガラス戸上下レールに下駄をはかせないといけないようになります。 ネット注文で、ツインカーボを必要な長さにカットして自宅まで送ってくれるという販売サイトもあるようです。(お値段がホームセンターより高くつきますが) ↓これがガラス戸上下レール 上レールと下レールは微妙につくりが違います。 色は白と茶がありました。 カットする場合は、必要な長さ+1.5ミリほどの所で金ノコでギコギコ切って、紙やすりで断面を削って長さをぴったり調節するときれいに仕上がります。 かまぼこ板のような小さな角材を紙やすりでくるんで、断面に対してまっすぐに当てて削るようにすると超キレイな仕上がりに。 ガラス戸上下レールを、↑この両面テープで接着しました。 上レールは落っこちてこないように、皿木ネジを打つ方もいらっしゃるようですが、両面テープだけでも大丈夫です。跡を残したくない方や賃貸にお住まいの方は両面テープのみの接着でいいと思います。 !重要! 2010年12月10日訂正: 壁紙のタイプによっては、この両面テープを使うと、剥がす時に壁紙までベリッと剥がれてしまいます。 詳細はこちら→「作って2年後・2010年の二重窓」 ↑ホームセンターの大型機械丸ノコでカットしてもらった際、ツインカーボ中空部分に削りカスが入ってしまいました。それを完璧に除去するために使った、タコ糸とその先に結びつけた布の切れ端 まず、掃除機に隙間用ノズル(先が細くなってるやつ)を付け、ツインカーボの中空部分に入ってしまった削りカスを強力に吸い出す。(片手に掃除機ノズルを持ち、片手でツインカーボとノズルの隙間を押さえるとよく吸い出せます) 掃除機だけでじゅうぶんキレイになりますが、かすかに残っている細かいカスを完璧に除去すべく、このタコ糸+布きれで掃除しました。 中空部分の一本一本に通していくので超地道な作業ですが…慣れれば手早くこなせます。 布きれは水で少し湿らせます。 掃除機だけでじゅうぶんキレイになるので、ごく細かいカス(←近づいて目をこらして、よ〜〜〜く見てみないとわからない程度の微小なカス)がほんのちょっとだけ残っていても気にしないという方は、ここまでやる必要はないと思います(笑) ↑掃除が終わった後、ツインカーボの中空部分にこれ以上ゴミが入らないよう、上の断面をアルミテープでふさいだところ (作業しやすいよう、保護用シートは少し剥がしてあります。※保護シートは、作業が完全に終わるまで全部剥がしてはだめです) 下も、もちろんふさぎます。左右はそのまま、切りっぱなしのままです。 ↑上下をふさぐのに使用した、台所流し台用アルミテープ。これが超おすすめです。 この台所流し台用のアルミテープはシワになりにくく、なめらかで扱いやすい素材(軟質アルミニウムにポリエステルをラミネート加工)で出来ています。 剥がす時も切れずにキレイに剥がせます。 販売元の説明はこちら→ (株)ニトムズ/流し台アルミテープ 普通のアルミテープと、トタン屋根補修用アルミテープも購入したのですが、上の「台所流し台用アルミテープ」が一番キレイに仕上がりました。 普通のアルミテープやトタン屋根補修用アルミテープだと、ガサガサした素材でシワやデコボコになりやすいし、見た目もキレイじゃないし、剥がす時にぶちぶち切れます… ■アルミテープをまっすぐキレイに貼るコツ■ (1) 流し台用アルミテープを幅15mmでカットする (2) 端から5mmのところに、剥離紙だけ切れるようにカッターで薄く切れ目を入れる(※アルミテープ自体に切れ目が入らないよう注意! アルミテープの裏に付いている剥離紙だけに薄く切れ目が入るようにします。定規に沿って、かる〜くカッターでなぞるくらいでいいです) (3) その5mm部分だけ剥離紙を剥がす (4) 剥離紙を剥がした5mm部分をツインカーボに貼る (5) 剥離紙全部を剥がして空気やシワが入らないよう貼る ↑こうすると、剥離紙が付いている部分と剥がした部分の間に、目安となる直線ができるのでまっすぐビシッと超キレイに貼れます。 アルミテープ裏面を図で表すとこんな感じ↓
↑アルミテープを貼る時に活躍したヘラ 「トタン屋根補修用アルミテープ」に同封されていたヘラです。 こういう感じの板状のものがあると便利だと思います。 空気やシワをヘラで押し出すようにしてアルミテープをぴったり貼っていきます。 ↑ガラス戸上レールに、ツインカーボをはめたところ ツインカーボの保護用シートはまだ付いています。 作業中、ツインカーボの表面にキズが付いてしまわないよう、保護用シートは作業が完全に終わるまで剥がさないようにします。 ↑ガラス戸下レールに、ツインカーボをはめたところ 保護用シートの端がぴらぴらしてますが… ↑左右の壁面にはコの字型のレールを両面テープで貼ります プラスチックの「コの字レール」が売っていなかったので(アルミ製のはありましたが、高いし重たいし白プラスチックがよかったので却下)、配線コードを収めるコードカバーのフタ部分を代用しました。(1mのものが1本105円でした) 配線コードを収めるコードカバーと、そのフタ部分↓ 左右は何もしないでそのままでいいかと思ってたんですが、数ミリできてしまう隙間から冷気が来るので、「コの字レール」か「隙間テープ」を左右の壁面に貼ったほうがいいと思います。 ↓ガラス戸上レールと、コの字レール(=コードカバーのフタ)の境い目はこんな感じ↓ ↓ツインカーボをはめるとこんな感じ↓ これだけで、左右の隙間からの冷気は感じられなくなりました。 コの字レール(=コードカバーのフタ)の内側に、隙間テープを貼るとさらに良いとのことなので、そのうち貼ろうと思っています。 ↑実際にツインカーボ2枚をレールにはめた状態 引き違い窓になるようガラス戸レールにはめます。まだ保護用シートは貼ったままです。 この二重窓は、出窓の手前に設置しました。 ※ここで紹介しているのは、上の図のように「比較的小さめの窓」にツインカーボ二重窓を作製する手順です。 出窓・お風呂場の窓などが対象です。 これよりも大きな窓(上から下までの窓)に、ツインカーボ二重窓を作る場合は、たわむので補強が必要です。補強用のアルミチャンネルをツインカーボに付けたほうがいいと思います。 また、大きな窓の場合、プラスチック製のガラス戸上下レールではたぶんすぐにツインカーボが外れてしまうと思うので、この上下レール自体もアルミ製のものを設置したほうがいいと思います。その場合、アルミ製レールは両面テープではなく、釘(ネジ)でとめたほうがいいと思います。 ★ツインカーボ二重窓を設置して実感した効果★ (1) 寒くない 窓際に近づいても冷気が感じられなくなりました。 (2) 出窓の窓ガラスの結露が大幅に改善された 出窓の窓ガラスが薄く曇る程度の、かる〜い結露になりました。 二重窓にする前は、出窓のサンに水たまりができてあふれてくるくらい、結露の水滴がダラダラ垂れていた。 ツインカーボには結露は全く発生していません。 (3) 遮音にもなる 窓の向こうが道路なんですが、車やバイクの音があまり聞こえなくなりました。 遮音効果も結構あります。 ★かかった費用★ ・ツインカーボ1枚¥2,980×2枚=\5,960 ・ガラス戸上レール1本\230×2本=\460 ・ガラス戸下レール1本\130×2本=\260 ・コの字レール1本\105×3本=\315 ・台所流し用アルミテープ\210 ・「はがしやすくて強粘着」両面テープ\500 合計: \7,705 今後、経年による変化・劣化が出てきた場合、また写真と共に載せていきます。 (二重窓を作製完了した日:2008年11月23日) ★作製後の状況報告★ ★「作って1年後・2009年の二重窓」 ★「作って2年後・2010年の二重窓」 ★「作って3年後・2011年の二重窓」 ★「作って4年後・2012年の二重窓」 ★「作って5年後・2013年の二重窓」 ★「作って6年後・2014年の二重窓」 ← 光モール社『パネルフレーム』を用いて作り直し(手直し)しました ★「作って7年後(作り直して1年後)・2015年の二重窓」 ★「作って8年後(作り直して2年後)・2016年の二重窓」 ★「作って11年後(作り直して5年後)・2019年の二重窓」 |
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